生活保護を受給していた父が孤独死をしたので、遺体発見から葬儀から家賃の賠償までの体験談。

雑記
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生活保護を受給していた父が孤独死をした。

ある日突然、妹から電話があり、父の携帯電話の保証人になっていたのだけど、父の携帯の料金の支払いが止まっている。との連絡があり、電話をしてもつながらないので家に行ってみるとの連絡がありました。

数時間してから、もう一度電話があり、父の家に到着したけど、インターホンを何回押しても、出てこないとのことだっだので、買い物でも行って部屋を空けているかもしれないから、僕は少し待っていればと言いました。

ところが2時間ほど待って帰ってくる気配もなく、夕方6時を過ぎているのに部屋の明かりがついていないのに、異変を感じました。なのでポストの荷物が貯まっていないか確認してみるようにいってみたところ、貯まっているとのことでした。

そして、「父の部屋の玄関のポスト入口のところから臭いをちょっと嗅いでみて」、と妹に言って確認してもらうと、やはりかなりひどい悪臭がするとのことだっだので、孤独死の疑惑が確信に変わりました。

とりあえず、最寄の警察に連絡をして、警察の人と一緒に確認をしてもらうことを勧めました。

妹から渋々わかったとの返事があって、数十分ほどして、警察の人から連絡があり、父と思われる人の遺体を確認したので、自分が息子である確認や最後に父といつ会ったか?父の兄弟の連絡先などを聞かれました。

さらに父の遺体の損傷が激しく、死後数ヵ月は経過している可能性があるとのことでした。

また、殺人事件の可能性もあるのでしばらくは関係者以外は部屋には立ち入れないとのこと。

なので、最終的にDNA鑑定を行い、父として断定されるまでは身元人不明の遺体になるそうです。

後日、DNAを採取するので、警察署の方にまで来てくれとのこと。

DNA鑑定は自分で綿棒で口の中のほおの粘膜をとって20分くらいで終わりました。

そして、大変なのはここからです。

できるだけ安く火葬と納骨を済ます方法

最初の問題は葬儀です。

葬儀とはいえ、普通に20万以上は費用がかかります。

僕も妹も経済的に厳しい状態で、父が家を借りていた大家から賠償の話合いのこともしなければならない状態です。

しかも、父の延滞している電気代、ガス、水道、携帯料金、さらには亡くなったと思われる日から発見された日までの受給されていた生活保護を返還しなければならない(約40万円ほど)らしく、かなり金銭的に厳しい状態でした。後々、相続放棄という制度があることを知り、支払わずに済みましたが。

父は生活保護を受給していました。ですので、行政からなにか補助はないか調べたところ葬祭扶助とう葬儀の費用を自治体が支給してくれる制度があることがわかりました。

父の生活保護を担当していたケースワーカーの人にそのことを伝えたのですが、世田谷区の場合、依頼する人も生活保護を受給していない場合は葬祭扶助はできないとのこと。

ネットの情報では行政が負担してくれる地域もあるみたいなので確認したほうがいいです。

ですが、火葬に関しては区の方でやってもらうことは可能みたいなので、お願いしました。

ですので、火葬に関しては費用はかかりませんでした。

DNA鑑定で父として確認されるので一ヶ月ほどかかりました。

確認されるまでは死亡診断書が発行されないので、火葬ができません。

それまで遺体は警察署の遺体安置所に保管されます。

後日、区が依頼した葬儀屋の人から、○○日に火葬するので、よろしいですか?との連絡があったので了承しました。

あとは、遺骨の引き取りをどうするかです。

遺骨を引き取らない場合、無縁仏の寺に納骨されてしまうそうです。

それだと可哀そうなので、妹と話し合ってネットで格安で涅槃堂というお寺に1万5000円で納骨してくれるお寺に依頼しました。

涅槃堂

ですが、骨壺をゆうパックで送るらしく、郵便局やコンビニに骨壺を持っていくのが抵抗があったので、担当の葬儀屋の人にそのまま涅槃堂に送ってもらうように頼みました。

手数料1万円取られました。(´;ω;`)ウゥゥ

これでなんとか火葬と納骨の問題は解決しました。

父が借りていた賃貸の賠償の解決方法

次は父が借りていた賃貸の問題です。

当然、賃貸ですから部屋を元の状態にして明け渡さなければなりません。

ですが、部屋の荷物は死亡した当時のまま、父の遺体は死後3ヶ月ほど経過していたらしく、臭いもひどく、自分1人で遺品整理をするのは無理です。

また、通常のハウスクリーニングではなくて、特殊清掃をしないと体液や臭いなどがとれないようです。

なので、特殊清掃と遺品整理を行ってくれる業者に依頼することになりました。

これが大失敗になってしまったのですが。

まず、みんなの遺品整理というサイトで最寄の遺品整理業者を3つほど選定して電話で見積もりを依頼しました。

見積もりをすると数万円も差があることがあるらしいので、見積もりをやったほうがいいです。

一つの業者は大家が勧めているテレビにも紹介されていたことがある遺品整理業者。

二つ目はみんなの遺品整理のサイト内で口コミがいい遺品整理業者。

三つ目はみんなの遺品整理の業者にまかせた遺品整理業者です。

電話で見積もりの日程を打ち合わせして、現地で見積もりをしてもらいました。

待ち合わせの時間になり、担当の人と一緒に初めて父の亡くなった部屋に入りましたがドアを開けた瞬間からとんでもない悪臭で10秒も部屋にいられませんでした。

業者の人はさすがプロといいますか、表情一つ変えずに淡々と見積もりをしていました。

最初に到着した見積もりの業者はみんなの遺品整理のサイト内で口コミがいい遺品整理業者でした。

死後3ヶ月経過しているので、壁とフローリングを剥がして取り替えないと臭いはとれないかもしれない。とのことでした。

臭いも消して完全に元の状態にするには50万ほどかかるかもしれないと言われました。

ぼくは腰を抜かしそうになりましたが、実はほとんどの場合、保険があるとのこと。

賃貸の家主には保険の加入をしているのがほとんどなので、たとえ孤独死でも保険が下りる可能性があるとのことを聞いて天にも救われる思いでした。

事例では、大家が加入している保険の種類にもよりますが、全額保険で出るケースもあり、全額の半分以上は保険がおりることがほとんどらしいです。

なので、すぐに大家に電話をして保険のことを伝えて保険会社に確認してもらうよう連絡しました。

次の業者はみんなの遺品整理の業者にまかせた遺品整理業者です。

見積もりは10分ほどで終わり、料金は27万ほどでした。(´;ω;`)ウゥゥ

最後は大家が勧めているテレビにも紹介されていたことがある遺品整理業者です。

見積もりは一番安い20万円でした。

「一番高い業者の半分以下じゃん。」と思いテレビで紹介されているし大丈夫だろう。とこの業者に依頼することを決めました。

これが地獄のはじまりだとは知らずに。

依頼した遺品整理業者が悪徳業者だった。

見積もりをして大家が勧めているテレビにも紹介されていたことがある遺品整理業者が一週間で作業開始。

1Kの狭い部屋です。

初日で遺品整理。異臭がひどいので壁とフローリングをはがして終了。

それから1か月ほどかけてオゾン脱臭なるもので、脱臭してハウスクリーニングをして終了。

作業完了の報告を受けて、鍵を返してもらい部屋に入っても匂いは全くとれていない状況
だったので、再度脱臭を依頼。

そこからまた脱臭で3週間ほどかかり、終了したらしいが。臭いがまだ3割ほど残っている状況。

5月の後半に依頼をして8月の前半でようやく終了の報告。

しかも、自分からその業者に電話しないと作業状況も連絡してきません。

満足にはほど遠い状況で、約38万の請求。

なぜ、請求額が20万ではなく38万なのか。

後日、大家がハウスクリーニングを追加したらしいです。

しかも、一括で支払えとのこと。分割をお願いしても無理と言われました。
仕方ないので大家さんに建て替えてもらい支払うことになりました。

見積もり時ドアチェーンは無料でサービスしますと言われましたが、ついていませんでした。

明細の部分でハウスクリーニングが12万(1K都内平均相場3~4万円)という項目が気になりましたので、電話で代表なる人に問い合わせたところ。

急にキレだし、まるで恫喝されているかの口調でそういう料金設定といわれて、料金を支払わないとそういう交渉には一切応じないと失礼しますの一言もなくガチャ切り。

こちらはまだ料金は払っていなかったので強く言い返せませんでした。

ですが、とてもお客に対する対応とは思えません。

はっきりいって、テレビ、メディアで紹介されたから何なのか、仕事も臭いも残っている状態で中途半端でしっかり完了もしないで、こちらの話は聞かずに料金だけは満額きっちり支払えと客を下に見て馬鹿にしているんでしょうか。

今回依頼してわかったことは、料金が安くて、たとえメディアで取り上げられて笑顔で地域密着をうたった遺品整理業者であったとしてもこのような業者があるということでした。

いい勉強になりました。

脱臭に関しても作業を行って臭いが取れない場合も、料金を支払うのかしっかり確認したほうがよいです。

ちなみに大家がこの業者に依頼してもダメということで、また違う業者に消臭依頼をして二度手間となり、さらに料金17万ほどかかることになりました。

結局、合計約55万かかることになり、臭いもとれていないという最悪な業者でした。

ですが、結局保険が下りて実際負担したのは15万ほどでした。

保険に救われました。

ぼくが遺品整理業者のきめるポイントで大事だと思うところは、

  1. 分割払いできるか?
  2. 臭いが取れない場合でも料金を支払うのか?値引きするのか?
  3. テレビで紹介されている業者ほど疑え。
  4. やはり口コミが良いところを選ぶ。

これを見て、遺品整理業者に依頼するか迷っている人は料金の安さだけで絶対決めてはいけません。

今回依頼した業者もみんなの遺品整理のサイトには口コミは書かれていませんでした。

やはり口コミは大事です。

相続放棄について

相続放棄とは、被相続人I(亡くなった人)の財産について相続の権利を放棄することです。

預貯金や不動産などプラスの財産だけでなく、マイナスの財産も含まれます。

なので、マイナスの財産が多い場合は、相続放棄をしたほうがよいケースがあります。

父は生活保護を受給していたこともあり、ほとんど財産がありません。マイナスが多い状況。

なので、僕は相続放棄を申請しました。

相続放棄が受理されると、僕の場合は、亡くなった父の滞納している電気、ガス、水道、携帯料金、父が亡くなってから発見されるまでの生活保護の返還費用などを支払う義務がなくなります。

注意点としては相続放棄は被相続人が亡くなった日または亡くなったのを知った日から3ヶ月以内に申請しないといけないということです。

僕の場合は、DNA鑑定で父と断定された日から3ヶ月以内ということになります。

申請に必要なものはまず、

  • 相続放棄の申述書
  • 被相続人の住民票除票または戸籍附票
  • 申述人の戸籍謄本

申述人が子または孫の場合

  • 被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本
  • 被代襲者(配偶者または子)の死亡記載のある戸籍謄本

相続放棄の申述書はネットでダウンロードできます。

被相続人の住民票除票は亡くなった人の住んでいた市役所に行けば手に入ります。(一枚400円くらい)

申述人の戸籍謄本は本籍のある市役所で手に入ります。(一枚500円くらい)

これらを封筒に入れて、予納郵券切手も数十円分入れて送ります。

ですが、僕の場合、電話で家庭裁判所の担当の人から連絡があり、父の荷物を処分した際に価値がなかったという証拠が必要ということで、遺品整理業者の人に簡単に紙を作ってもらい衣服類0円、食器類0円、家電類0円などが表記され、業者のハンコが押された書類も同封して送りました。

送り先は、自分が住んでいる地域の家庭裁判所ではなく、亡くなった人の住んでいた地域の家庭裁判所に送ります。

2週間ほどで相続放棄申述受理通知書が送られてくるので、この通知書の受け取りで相続放棄の手続きは完了になります。

まとめ

 

今回、家族や親族が亡くなると、とても大変だということが身を染みてよくわかりました。

悲しんでいる暇はないとはよく言いますが、まったくその通りでした。

かかった費用に関しては保険も下りた分も合わせて、全部で18万円くらいだと思います。

ネットの情報では行政からの補助が全部でたケースもあるようで、期待を持ちましたが、世田谷区の場合はありませんでした。しょうがないですね。

それと遺品整理業者をもっとよく調べて、価格が安いからといった理由で選ぶのではなく、よくネットの評判を調べて選定するべきでした。それが反省点です。

家賃の賠償に関しては、とてもいい大家の人だったので、支払なくてもよいということになりました。

場合によっては、1年分の家賃の支払いをしないといけない場合もあるので、不幸中の幸いといったところです。

孤独死は年々増加傾向にあり、僕のようになってどうしたらいいかわからない人はこの記事が参考になれば幸いです。