【痛風・高尿酸血症】であなたが知るべき3つの基本的な常識

尿酸値が高いと起こる症状
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【痛風・高尿酸血症】とはいったいどんな病気なのか?

 

現在、日本には痛風患者が約60万人いるといわれており、その原因になっている高尿酸血症の人は約600万人いるといわれています。

ここでは、【痛風・高尿酸血症】であなたが知るべき3つの基本的な常識を説明しています。

 

痛風の特徴

 

足の親指の付け根が死ぬほどいてぇー!

ある朝、突然足の親指の付け根に傷口をえぐるような激しい痛みがおきます。

患部はテカテカと赤く腫れ上がり、とても歩ける状態にはありません。

この症状が風が吹いただけでも痛いと言われる痛風の発作です。

ほとんどの痛風の痛みのピークは24時間くらいでおさまります。

しかも、痛風の場合特に治療を施さなくても痛みは和らいでいき、1週間から10日ほどで何事もなかったかのように収まります。

これが厄介でほとんどの人は治ったと勘違いしてしまい、生活習慣の改善をしないまま過ごしてしまいます。

痛風のほとんどは痛みが発生する場所は1箇所で同時に2ヶ所痛むことはほとんどありません。

痛みが起きる部位は足の親指の付け根が約70%と高く、他の親指以外の関節アキレス腱やかかと、膝の間などに発生することもあります。

初めて痛風発作を引き起こした人の場合には約90%の人が足の親指の関節周辺に症状が現れているのが特徴です。

 

体内に過剰にたまった尿酸が様々な病気を引き起こす

 

人間の体は体内で生産される尿酸と排泄される尿酸がうまくバランスをとりながら常に一定量に保たれるようになっています。

ですが、何らかの原因で尿酸が生産される量が過剰になったり、排泄される量が抑制されたりすると体内の尿酸は一定量を超えてしまいます。

すると過剰になった尿酸は体液の中に溶けきらず、結晶となって体のあちこちの関節に溜まるようになります。

そして、激しい痛みを伴う関節炎を引き起こします。

これが痛風発作と呼ばれるもので高尿酸血症の人のおよそ10人に1人が痛風になると言われています。

体内の血液中に含まれる尿酸の量が基準値(7.0mg/dL)を超えている病状のことを高尿酸血症と呼ばれます。

尿酸は針状結晶で色は白色、無味、無臭です。

この尿酸の元となるプリン体は体の細胞の新陳代謝やエネルギーの消費によって産生された体の老廃物(エネルギーの燃えかす)と言われています。

しかし、尿酸は水や体液に非常に溶けづらく、代謝の異常により過剰に尿酸が産生されたり、腎臓からの排泄が低下した場合に尿酸は血液中だけでなく体中に溜まることになります。

尿酸が血液中に増えすぎた場合、尿酸はナトリウムと結合して尿酸塩(尿酸ナトリウム)という白い結晶になります。

尿酸塩が臓器に沈着して引き起こされる病気のこと総称して尿酸塩沈着症といます。

尿酸塩沈着症は痛風、痛風結節、尿路結石、痛風腎も含まれます。

尿酸塩の結晶は、血液が滞りやすい部分に溜まることが多く、特に足の関節部分が一番多く溜まりやすいです。

そして、その関節内に沈着した尿酸塩の結晶が剥がれ落ちた時に発症するのが痛風発作と言われています。

腎臓の機能が低下して引き起こされる病気が痛風腎

そして、さらに尿酸塩の結晶が大きくなったものを結石と言います。

腎臓の中にできた結石が流れ出ることで途中で引っかかり、尿管内にとどまることで引き起こされるのが痛風をはるかに超える痛みと言われるのが尿管結石です。

 

高尿酸血症は様々な病気の合併症の原因になる。

 

高尿酸血症は痛風だけでなく、腎障害、尿路結石、高血圧症、脂質異常症(高脂血症)、耐糖能異常などを引き起こす原因の引き金になります。

注意なのは高尿酸血症が進行して痛風発作の症状が現れた時には、すでに高血圧症や脂質異常症などの生活習慣病も同時に進行していることケースが多いです。

痛風は昔は贅沢病と呼ばれていたことからもわかるようにほとんどが栄養の過剰摂取が原因になっています。

カロリーや脂肪の多い食品ばかりをとって栄養過多の状態が続くと動脈硬化や高血圧、虚血性心疾患、脳血管障害などを引き起こしやすくなります。

またメタボリックシンドロームになると動脈硬化を促進して心筋梗塞脳梗塞といった命に関わる病気の発症リスクを高めることになります。

しかも、痛風の患者でこれらの合併症を患ってない人はたった4%に過ぎないという驚くべきデータもあります。

高尿酸血症には無症候性高尿酸血症と言われる自覚症状がない病状もあり非常に気づきにくい病気です。

ですので、尿酸値が高い高尿酸血症の状態が放置されるケースが多く、このような合併症を併発しやすいのです。

痛風患者が合併症で死亡する割合は、ずいぶん前までは痛風腎による腎不全(尿毒症)が4割ほど占めていました。

しかし最近は、虚血性心疾患、脳血管障害がもっとも多く、次いで腎不全が多くなっています。

重篤な合併症併発させないためには、しっかりと尿酸値を基準値以下(7.0mg/dL)にコントロールして生活習慣の改善を行っていき、その後の合併症を予防していくことが大切になります。

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