日本人の約6割が尿酸排泄低下型|高尿酸血症には3つのタイプがある
「尿酸値が高い」と言っても、その原因には3つのタイプがあることをご存じでしょうか。自分がどのタイプかによって、生活習慣の改善ポイントや治療方針が変わってきます。まずは尿酸が体内でどのように産生・排泄されているかを理解することが、尿酸値を下げる第一歩です。
尿酸プール|体内の尿酸は常に入れ替わって一定量に保たれている
人間の体内では1日に約700mgの尿酸が産生されています。健康な人でも常に約1,200mgの尿酸が蓄積されており、この体内の尿酸の総量を「尿酸プール」と呼びます。
🔄 1日の尿酸の産生と排泄
| 【産生】1日約700mg | 食物由来:約100〜150mg / 体内細胞(核酸)由来:約550〜600mg |
| 【排泄】1日約700mg | 腎臓(尿):約500mg / 腸管(便)・汗:約200mg |
産生と排泄がバランスよく機能していれば、体内の尿酸プールは約1,200mgで一定に保たれます。しかし生活習慣の乱れなどでこのバランスが崩れると、血中の尿酸が増えすぎてしまいます。血中尿酸値が7.0mg/dL以上になると「高尿酸血症」と診断されます。
高尿酸血症の3つのタイプ
高尿酸血症になる理由は大きく3つに分類されます。自分がどのタイプかを知ることは、治療薬の選定や生活習慣の改善方針に直接関わる非常に重要な情報です。
| タイプ | 特徴 | 割合 |
| 尿酸産生過剰型 | 排泄は正常だが産生が多すぎて追いつかない | 約20% |
| 尿酸排泄低下型 | 産生は正常だが腎臓からの排泄が低下している | 約60% |
| 混合型 | 産生過剰+排泄低下が同時に起きている | 約20% |
① 尿酸産生過剰型(約20%)
腎臓からの排泄機能は正常に働いているのに、体内でつくられる尿酸の量が排泄能力を上回ってしまっているタイプです。尿酸プールが溢れている状態と言えます。
産生過剰の主な原因は以下の通りです。
- 激しい運動・過労:細胞の代謝が増加してプリン体産生が増える
- 強い精神的ストレス:細胞破壊が促進される
- 過度の飲酒:アルコールが尿酸の産生を直接増やす
- 肥満:細胞数が増えることでプリン体の産生量も増加
- 薬の副作用:降圧利尿剤・抗結核薬・免疫抑制剤など
- 遺伝的体質:プリン体の代謝に関わる酵素の先天的な異常
② 尿酸排泄低下型(約60%)|日本人に最も多いタイプ
日本人の高尿酸血症の約6割を占める最も多いタイプです。体内でつくられる尿酸の量は正常なのに、腎臓からの排泄機能が低下しているため、処理しきれない尿酸が体内に蓄積していきます。
日本人にこのタイプが多い理由は、体質的に腎臓の尿酸排泄能力が低い人が多いためと考えられています。また以下の要因も排泄低下を引き起こします。
- 動脈硬化・高血圧:腎臓への血流が低下して排泄機能が落ちる
- 糖尿病・腎炎:腎機能そのものが低下する
- 肥満・インスリン抵抗性:腎臓の尿酸トランスポーター(URAT1)の働きが乱れて再吸収が増える
- 脱水・水分不足:尿量が減少して尿酸が濃縮される
尿酸排泄低下型の方には水分補給が特に重要です。1日2リットル以上の水(シリカ水などアルカリ性の水が◎)を意識的に飲むことで、腎臓からの尿酸排泄を助けることができます。
③ 混合型(約20%)|最も厄介なタイプ
産生過剰と排泄低下の両方が重なっている最も厄介なタイプです。尿酸がつくられる量も多く、排泄する量も少ないため、尿酸値が大きく上昇しやすい傾向があります。高尿酸血症の約2割がこの混合型とされています。
自分のタイプは「蓄尿検査」で確認できる
自分がどのタイプの高尿酸血症かは、「蓄尿検査(ちくにょうけんさ)」で調べることができます。24時間の尿を全て採取して尿中の尿酸排泄量を測定することで、産生過剰なのか排泄低下なのかを判定します。
タイプによって処方される薬も異なります。
| 尿酸産生過剰型 | フェブキソスタット・アロプリノールなどの尿酸産生抑制薬 |
| 尿酸排泄低下型 | ベンズブロマロン・プロベネシドなどの尿酸排泄促進薬 |
| 混合型 | 両タイプの薬を組み合わせるか、両方に効くドチヌラドなどを使用 |
自分のタイプを知らないまま市販のサプリや民間療法だけに頼るのは非効率です。まずは病院で蓄尿検査を受け、自分の高尿酸血症のタイプを確認してから生活習慣の改善方針を決めることが最短の近道です。
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📌 この記事のポイント
- 体内の尿酸は1日約700mg産生・700mg排泄で約1,200mgの尿酸プールが保たれている
- 血中尿酸値7.0mg/dL以上=高尿酸血症
- 日本人の約60%は「尿酸排泄低下型」。水分補給・腎機能ケアが特に重要
- 自分のタイプは蓄尿検査で確認でき、タイプによって治療薬・生活改善の方針が変わる
本記事は個人の体験・一般的な健康情報の提供を目的としており、医療行為・診断・治療の代替となるものではありません。高尿酸血症・痛風など持病をお持ちの方は、必ず医師・薬剤師等の専門家にご相談ください。最終更新:2026年5月


